Tsukuba DTM blog

筑波大学作曲サークル DTM Lab. のブログ

【新歓2020】Presenceのギターの音がショボい!エフェクターで何とかしよう

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こんにちは、また会長のRerohmです。

コチラの記事は読んでくれましたね

Studio One Primeに付属している音源「Presence」の音色をひたすら解説する記事です。

tsukubadtm.hatenablog.jp

 

さてこの記事の「エレキギター」の項目を読んでもらえるとわかるんですが、Presenceの歪ませたギターの音、はっきり言ってクソです。

百聞は一聴に如かず、自分がテキトーにこの音を使って打ち込んだ音源聴いてみてください。

drive.google.com

 

はい。カラオケとかで聴くギターに似て似つかないノペーっとした音です。こんな音入れたとたんに安っぽくなってしまいます。誰が使うのこんなの。

 

しかしStudio One Primeで鳴らせる音源はこれだけ。

 

マシな音を使うには自分でギターを買って弾いたやつを録音して使うか、お金払ってStudio Oneをアップデートするしかない...というのはまあ正解なんですけど、

 

もうちょっとマシな音を作る方法があるのでここでお教えしましょう...

 

とりあえず上の音源のギターのトラックだけ別のものに差し替えたものを聴いてもらいましょう...

drive.google.com

どうでしょうか。まだギターっぽくなったんじゃないですかね?

無論このギターの音もPresenceを使って鳴らしているものです。

しかし「あるもの」を使用することによってこの効果を得られるのです。

 

 

 

 エフェクターをつかえ!!

エフェクターとは楽器の音に特定の効果を与えることができるものの総称です。

インストゥルメントとかを選択するところの上に「エフェクト」と書かれたタブがあると思います。

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そこをクリックすると色々出てきます。

 

今回このギターの音を作るのに使ったのは「Ampire」「Beat Delay」「Mixverb」の3種類です。

 

アンプシミュレータ「Ampire」

さて、ここで前回のおさらい。

エレキギターを演奏する際、ステージやスタジオで使用するスピーカーを何というでしょうか?

 

まあ書いてありますけど、「アンプ」ですね。

http://www.marshallamps.jp/products/amplifiers/studio/images/05e13d17-0e0b-47f4-9a5e-ab953fffb029.jpg

そのアンプをコンピュータ上でシミュレートできるのがアンプシミュレータです。

今回使用する「Ampire」は本来であれば実際のギターを演奏した音を加工するのに使用するものですが、これをPresenceにかけます。

「エフェクト」から「Ampire」をPresenceが入っているトラックにドラッグアンドドロップするとPresenceにAmpireがかかった状態になります。

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Presenceの音色は「Phatt Paul」を選択しましょう。前の記事でも解説していますが、これはギターの「素」の音です。

つまり現実世界でギターをアンプにつなげて鳴らすのをコンピュータ上でシミュレーションしようというわけですね。

 

さてこの状態で鳴らすと幾分かギターらしいサウンドなのですが、ちょっと音を鳴らした後余韻が残るのがわかるでしょうか。

あんまりこれはギターっぽくないのでこれを短くしたいと思います。

「Presence」に戻って、画面上「Amp Env」と書かれているグラフを見てください。

 

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これは「エンベロープ」というものです。

縦軸が音の大きさ、横軸が時間を表しています。

下の4つのつまみを弄ることで形を変える、つまり音の時間的変化を変えることができます。

それぞれ弄って鳴らしてみると効果がわかりやすいかもです。

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 AはAttackのA

Attackは鍵盤が押されてから最大音量に達するまでの時間を設定できます。

 DはDecayのD

DecayはSustain(後述)で設定した音量まで達するまでの時間を設定できます。

SはSustainのS

SustainはAttackとDecayの時間的変化が終わった後最後に到達する音量を決めます。

4つのパラメータの中でこれだけ時間ではなく音量を決めるパラメータです。

RはReleaseのR

Releaseは鍵盤が放されてから音量が0になるまでの時間を設定できます。

 

さて、4つのパラメータの役割がわかったところで今回はどれを弄ればいいかわかるでしょうか。

 

正解は「Release」です。ただあまりぶつ切りにしすぎるとかえって不自然なのでちょっと短くする程度にしてみましょう。

 

 

さて「Ampire」に戻りましょう。

ギターアンプを模したパネルが見えると思います。

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左側の黒い線で結ばれているつまみで音色、そうでないつまみ二つで音量を弄れます。

細かいことは「ギター アンプ 音作り」とかで検索してみると色々出てくると思います。

簡単に弄れる部分としては「PRE-AMP」を大きくすると歪み(ひずみ)が大きくなります。

 

Beat Delay

 さて続いて「Beat Delay」です。「Ampire」のときと同じ手順でインストゥルメントのトラックにドラッグアンドドロップしましょう。

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このエフェクトはディレイと呼ばれるもので、山びこのような効果を得ることができます。

とりあえず効果がわかりやすいつまみの解説をします。

Beatsは山びこがどのくらい遅れて鳴るかを決めます。これは作っている曲のテンポと同期していて、1/4だと4分音符、1/8だと8分音符...というふうに設定できます。

Feedbackはどのくらい山びこが残るかを決めます。値が小さいほど山びこがすぐ消えます。

Cross Delayは左右で山びこが鳴る時間をずらすことで、よりステレオ感が出せます。

これを弄ったあとにWidthのつまみを弄るとその効果が確認できると思います。

 

Mixverb

 さて最後に「Mixverb」です。このエフェクターは音に空間感を与えることができるものです。

広い部屋で叫ぶと声が響きますよね。あれと同じような効果を得ることができるわけです。

 

このエフェクタだけちょっと今までとは違う方法で使います。

先ほどの「Beat Delay」とは違いこのエフェクトはインストゥルメントごとに個別にかけるのではなく、一つのものをまとめて使うと便利です。それができるような設定を紹介します。

 

FXトラックとセンドを使いこなせ!

 まずF3キーを押してこんな画面にします。

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ここで各トラックの音量を調節できたります。

次に「Mixverb」をトラックの何もないところにドラッグアンドドロップします。

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これで「Mixverb」が「FXチャンネル」に入りました。これはエフェクト専用の箱みたいなものだと思ってください。

さて続きましてインストゥルメントのトラックの「センド」と書かれたタブの+をクリック。

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ここでMixverbを選択すれば準備完了です。これでギターの音に空間感が出たと思います。

どのくらいエフェクトを効かせるかは「Mixverb」の下の青いバーを動かすと設定できます。

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 他のトラックについても同じ方法でリバーブを効かせることができます。

 

さてMixverbの説明に移ります。

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正直最初はデフォルトの状態で使ってもそんなに気にならないと思います。

一応Sizeのつまみで部屋の広さ(残響音がどのくらい響くか)、Preのつまみで残響音が鳴り始める時間、Dampで音の広がり方を設定できます。

 

 

さてこんな感じでエフェクトをつかうとそれなりにクオリティが上げられるよ~って話でした。

今回触れていないエフェクトもたくさんありますが、大体名前で検索するとどういうものかは出てきます。またとりあえず入れてみてどういう効果が得られるか確かめてみるのも楽しいかもです。

そして自分が聴いてる曲の中でどのように使われているかよく聞いて、自身の創作の糧としましょう~

 

以上、Rerohmでした。

アデュー!