【新歓2020】学生生活にも使える!DTM用ノートパソコンの選び方
usutsukiです。
新入生の皆さん、突然ですがパソコン選びにお悩みではないでしょうか?
スペックを見ても、何が何だか分からないといった方も多いでしょう。
この記事では、そんな方向けに選ぶ上でポイントになる点を紹介していきます!
Mac or Windows ?
パソコンはOS(Operating System)というソフトによって動作しています。
現在、販売されているパソコンに搭載されているOSは主にWindowsとMac OSの2種類で、Mac OSはApple製パソコンに、Windowsはその他のほとんどのパソコンに搭載されています。
OS毎に動作するアプリケーションも異なるので、予め使いたいソフトの対応するOSを確認して選びましょう。
DTMに必要なDAWというソフトも、一部はどちらかでしか使用できません。
詳しくは下のリンクの対応表を確認しましょう。
Mac
Mac OSを選んだあなたに朗報です!
筑波大学の学生は何と、AOC(Apple on Campus)を利用して割引き購入できるのです。
詳しくは以下のページから。
オリエンテーションで統一認証アカウントをもらえるので、その後にログインして利用しましょう。
MacBookの選び方については下のスペックの所でも触れるので、続けて読んでみてください!
Windows
Windowsのシェアは現状で8割を超えていて、世界中のパソコンの多くがWindowsで動作しています。
このためWindowsのみで動作するソフトの数も多く、後から必要になったソフトがWindowsのみ対応だったなんてこともあります。(最近は少ないですが…)
選ぶ上で問題になってくるのは、その選択肢の多さです!
主要メーカーだけでも10社以上あるため、同時期に発売される製品だけでも100を超える選択肢があります。
古いモデルは価格もこなれてくるので、それも含めると更に膨れ上がります。
下のスペックの所でポイントを解説するので、それを元に比較サイトなどで絞り込みをしてみてください。
大きさ
ノートパソコンの持ち運びやすさは画面サイズによって左右されます。
モバイル向けノートパソコンの標準的な画面サイズは13~14インチくらいで、A4のコピー用紙と同じくらいになります。
また、これより大きく据え置きを想定したノートパソコンの画面サイズは15~17インチとなります。
筆者の前のノートパソコンは15.6インチだったのですが、リュックには入らないためパソコン専用のカバンとリュックを二重で背負ってました…
13~14インチ
重さはほとんどの製品が1~1.5kgで、厚みは1~2cm程度になります。
参考書などが入るカバンに入れることができる大きさです。
本体が軽く小さい影響で放熱の余裕が少ないため性能は制限されますが、一般的な用途では十分な性能が確保できます。
DTMについても、TDL会員のほとんどは13インチくらいのノートパソコンを使用しているため問題はないです。
15~17インチ
13インチよりも重くなり、厚みも増します。
15.6インチくらいで家庭用据え置きモデルが多く発売されているため、実家にあるという方も多いのではないでしょうか?
持ち運びには不利ですが、大きく重くなるほど放熱に余裕が生まれるため高性能なモデルも多いです。
高性能なものは動画制作や3Dゲームなど、重たい処理をたくさんするという人に向いています。
また、小さい体積に部品を詰め込む必要がないため、同一スペックだと13~14インチより比較的安いという点もメリットになります。
CPU
CPU(Central Processing Unit)はパソコンの頭脳にあたる部品で、この性能によって処理の速さや操作の快適性などが左右されます。
TDP
CPUにはTDP(Thermal Design Power)という発熱量の指標があり、性能が高いCPUほど発熱も多くなるので、この数値も高くなります。
ノートパソコン向けCPUのTDPは基本的に5Wくらい、15W、45Wに大別されます。
この値がパソコンの大まかな用途を左右するため、この区分ごとの特徴を解説していきます。
5Wくらい
13~14インチ、もしくはそれ以下の大きさのノートパソコンに搭載されていることが多いです。
性能も低めになるので、DTM用途としてはオススメできません。
しかし、Office製品やWebブラウジングなどには十分でしょう。
MacBook AirのCPUのTDPは7Wとなります。
15W
13~14インチのノートパソコンで最も一般的なCPUになりますが、15インチ以上のものにも採用されています。
性能は標準的であるため、DTM用途にも使用することができます。
また、Intelの第8世代(後述)以降はコア数が2から4になったため、性能が大きく向上しています。
旧MacBook Air、MacBook Pro 13インチ(安いほう2つ)はTDP15W、MacBook Pro 13インチ(高い方2つ)はTDP28WのCPUを搭載しています。
45W
13~14インチのノートパソコンには排熱の関係で搭載出来ないため、15インチ以上のノートパソコンに搭載されています。
性能は高く、重たい作業も難なくこなせます。
MacBook Pro 15インチ、16インチのCPUのTDPは45Wです。
コア数
コアとはCPUが計算を実行する部分の単位のことで、多いほど並列処理が得意になります。
動画制作ソフトやDAWは並列処理に対応しているものが多いので、このような作業をするのにあたっては有利になります。
また、ブラウザで調べながらDTMをしたりといった並行作業もより快適にしやすくなります。
周波数
周波数はCPUが1秒間に何回命令サイクルを実行できるかを示す数字です。
この数値が高いと一つのコアがより短時間に同じ処理を完了できるということになるので、性能が高いことを表します。
具体的には、ソフトの起動やブラウザのページ遷移など、負荷が一つのコアに集中する時の処理が速くなります。
型番の見方
また、CPUには型番というものがあり、性能の指標としてブランド化されています。
各社のノートパソコン向けCPUのブランドは性能(価格)順で以下の通りです。
Intel
ノートパソコン向けCPUのほとんどはIntel製で、十年以上にわたってデファクトスタンダードとしての地位を維持してきました。
AMD
Ryzenシリーズがとにかく好調。
ノートパソコン向けCPUだと性能面はほとんど変わらないのですが、省電力性で劣るため電池持ちが短いかも。
Ryzen 4000シリーズ(ノートパソコン向け) に期待。
ブランドに続く数字は世代(一桁)、型番(三桁)となっていて、ここで大事なのは世代になります。
世代とはその製品が発表された時期を表していて、後に発売されたものほど性能が高いです。
ノートパソコン向けCPUの型番の末尾にはTDPの目安としてUやHといったアルファベットが付いていて、基本的にUが15W、Hが45Wとなります。
TDP5Wくらいの製品についてはintelしか製造していない他、ネーミングが混乱しているため一貫したことは言えないのですが、core Mシリーズや末尾にYが付いたモデルがあります。
具体例
筆者が現在使用しているノートパソコンのCPUです。
第8世代の550番でブランドはcore i7、TDPは15Wということを表しています。
Intelの最新第10世代について補足
上記のネーミングが通用するのはintelでは第9世代までです!
以下、第10世代の例
第10世代の710番でブランドはcore i7、TDPは15W
第10世代の65番でブランドはcore i7、グラフィックスはIntel Iris Plus、TDPは15W(型番からは分からない)
※ここでグラフィックスという単語が初出してしまいましたが、映像出力をしてくれるデバイスで、基本的にはCPUに統合されていると思ってください。
参考
ノートパソコン向けの製品は「モバイルAPU」の所にあります。
メモリ
CPUを頭脳とした場合、メモリの容量は机の広さに例えられます。
ストレージと比べてメモリの方がデータのやり取りが非常に速いため、直ぐに手が届く所に仕事の書類や参考書などが置いておけるイメージです。
現在は8GBが標準的となっています。
一昔前までは4GBが標準だったのですが、DTM用途に使用する場合は最低でも8GB、欲を言えば16GB欲しい所です。
変則的ですが12GBの製品などもあります。
ストレージ
大きく分けるとSSD、HDDという二つの選択肢がありますが、現在はSSDが主流となっています。
SSD
SSD(Solid State Drive)はNANDメモリというICにデータを保存します。
HDDと比較すると書き込み、読み出し共にかなり高速で、特にランダムアクセス性能の差が大きいです。
具体的な利点は、とにかくパソコンの起動が速い!ソフトの起動も速い!という点です。
速度とトレードオフの関係で、容量当たりの単価はHDDよりSSDの方が高くなり、それはノートパソコン自体の価格にも反映されます。
しかし、現在販売されているノートパソコンの多くはSSDを採用しているため、特別な理由がない限りはSSDにしておいた方が良いと思います。
HDD
HDD(Hard Disk Drive)は磁気ディスクにデータを保存します。
書き込み、読み出し共に遅く、ランダムアクセス性能は特に低いです。
代わりに容量単価が安いので、大容量を実現しやすいです。
15インチ以上のノートパソコンでは、システム用のストレージの他にもう一つ大容量のHDDを搭載しているものがあるため、ノートパソコン一つで大容量を実現したい人にはそのような選択肢もあります。
容量について
DTMをするのにあたり、多くの人は外部音源をインストールして使うのですが、その容量は優に数十GBに達するので、外付けHDDを使う人が多いです。
ちょっと極端ですが、有名な音源の例を次に示します。
数百GBというとんでもない数字が見れたと思います。
外付けHDDを持ち歩きたくないという人は、予め容量の大きいものを買っておきましょう。
ただし、Macを考えている人はかなり高くなるので外付けHDDを検討した方が現実的です。
解像度
現在のノートパソコンでは1920x1080(フルHD)が一般的です。
これは動画配信サイトだと1080pといわれるものになります。
これ以外に1280x720(HD)も一般的でしたが、DTMをするのにあたってはUIが大きくなって作業領域が狭くなるので、フルHD以上をオススメします。
端子
端子がたくさんあるほど拡張性が高く、後で買った外部機器と接続する時に困らずに済みます。
最近のモバイルノートはUSB type-Cという端子を採用したものが増えてきていて、ハブを別途購入することで映像出力したり、USB type-A(多分皆さんが思い浮かべるUSB)に変換したりと拡張性を確保することができます。
DTMにおいてはオーディオインターフェイスという音を出力するための機器を使うことがあるのですが、USB2.0接続のものが多いのでフルサイズのUSB端子が一つあると安心です。
筆者はUSB type-Cのハブを利用しています。
総括
読み返してみると、あまりにもDTMに関することが少なくて筆者自身、困惑しています。。。
パソコンを初めて買う新入生の皆さんに向けた記事、ということでここは一つ、ご容赦ください。
最後になりましたが、パソコンは飽くまでも道具の一つですので、自分が使うことを念頭に置いて選ぶと、後悔のない買い物ができるのではないかと思います。