こんにちは、TDL.24生のcrux/くらです。
本日の記事では、DTMの上達をいかに無駄なく高速化するか、についてお話ししたいと思います。
自分は大学に入り、TDL.に所属すると同時に作曲について学び始めた人間のため、今年度TDL.に入りDTMを始める、という人と同じ目線から語ることができるかなと考えています。
一口にDTMといっても、その活動の中では様々な要素が絡んできます。
初心者の方がそれらをいきなり理解し、曲を完成させるまでの道筋を完璧に立てることは不可能に近いです。
そこで、DTMにかかわる構成要素を洗い出し、「今何をすべきか」をより考えやすくしてみよう、というのが今回の試みです。
1.金 情報 環境 努力

ざっくりいうとDTMはこれがすべてになります。
元も子もないような並びですが一応本当です。
・金
DTMは人に依れど、それなりにお金がかかります。
最低限の環境を整えるだけでもPC+ヘッドホン+DAW、もっとこだわるならモニターやオーディオインターフェース。
またより多彩な音、高級なサウンドを求めるならば、有料のインストゥルメント(PC内の楽器のこと)、エフェクター、サンプルパック等にも手を出す必要が出てきます。
場合によってはMIDI鍵やマイク、その他楽器を買う人もいるでしょう。
もちろん、無料のアイテムのみで曲を作ることも全然可能です。
後述しますが、インターネット上には無料の音源、エフェクター、サンプル等がかなり充実しているので、そこから試してみるのが最初になると思います。
4月にTDL.にて開催されるEPのテーマも、有料音源縛りの「無料EP」のため、情報はかなり集めやすいと思います。
しかし、無料のものだけだと作品の幅にかなり制限が付きますし、無料製品のみの環境でずっと作曲のモチベーション維持ができるかはかなり怪しいところです。
「趣味だから」といって金をかけてはいけないわけではないですし、無理ない範囲でお金を使って快適なDTMライフを送るのがベストだと私は考えています。
金がない場合は、おとなしくバイトをしましょう(泣)

・情報
お金で最低限の機材等を揃えた後、次の障壁になるのが「情報」です。
コイツをなめるとマジで痛い目見ます。

先ほどお金をかけて機材や音源等を揃えるべきといいましたが、ではどんなヘッドホンを買うべきでしょうか?どの会社が出しているどの音源を買うべきでしょうか?
そもそもPCの構造や操作方法を理解していますか?DAW(作曲用のソフト)をインストールした後、その操作方法をすぐに理解できますか?
音楽理論をどう勉強するのですか?エフェクターやシンセサイザーの機能を理解して使用することができますか?
あなたが作りたい曲があった時、それを音に書き起こして実現する方法について知っていますか?
とまぁ 作曲を学ぶ上で必要な情報は数え始めるとキリがありません。
自分も作曲を始めて2年弱が経過していますが、全然知らないことばかりで永遠に勉強中です。
別に「勉強する覚悟がないなら帰れ」という脅しではありません。
ただここを完全にミスったせいで自分は1年生の前半を丸々無駄にしてしまったため、同じ轍を踏んでほしくないという気持ちからこういうことを書いています。
crux最大の失敗として、何も知らずにオーディオインターフェース初手appolo solo(約9万円)を買った挙句PCスペックの関係で一度も使わず終わったというものがあります(結局売った) ガチで恥ずかしい
・環境
実際のところ、DTM初心者がインターネットの数ある情報の中から適切なものを選ぶのはほぼ不可能に近いです。
そもそもほしい情報をなかなか手に入れることができなかったり、正しく理解したつもりで間違った情報を選び続けることもざらにあります。
しかしそのためにTDL.の先輩がいるのです。
他の方の記事で説明済みかもしれませんが、TDL.Discordサーバー内にはいろんな情報を共有しているチャンネルがあります。
study、question、音源まとめ等を覗いてみると、雰囲気がわかるかなと思います。(新歓鯖にも制作予定)
初心者向けの情報は特に充実していますし、例年春から夏にかけて色んな講座も開催されています。
というかほとんどのメンバーは大学入学と同時にDTMを始めているので、
「ここわからんよなー」ぐらいのノリで大抵のことは教えてくれます。
ボイスチャットもあるので積極的にいろんなことを聞いてみましょう。
だいたい仲良しです。↓一例
要するに、他人に助けてもらうための環境はTDL.で完結できるということです。
一人で初心者が悩み続けるだけの時間は本当に効率が悪いので、周りのメンバーから吸収していきましょう。
DTM乞食の完成です。
・努力
はい 結局のところ努力は避けて通れません。
情報だけで人が強くなれるならtwitterはあんなに荒れていません
DAWの操作に慣れるとか、音楽理論について勉強するといった初歩的なところからのスタートになるかと思いますが、基礎をないがしろにせずワークフロー・作曲知識を洗練させていくことで、作曲のクオリティ・効率ともに着実に上がっていきます。
色んな曲を聴いてインプットを増やすこと、エフェクターの働きや音楽用語について勉強すること、作曲をコツコツ重ねて作品数を増やすこと、積極的に人に質問すること、etc.
要は受験で頑張った時と同じように、いろんなものを積み重ねていくことが結局大事なのです。

しかしそうなると、じゃあ才能は関係ないのか? というのが当然疑問として挙がってくるかと思います。
実際、まったく同じ貯金・情報量・環境・努力量の人間がいたとしても、曲作りの正解は一つではありませんから、多数ある手段の中で何を選ぶかによって作曲のスタイルは異なってきます。
その選び方にいわゆる「作曲センス」が現れることはままあることで、それを才能と呼ぶこともできるでしょう。
しかし、正直今まで上げた4要素の影響がかなり大きいため、才能の話をするならまず上記の最低ラインのハードルを越えてからにしろ、というのが自分の考えです。
作曲がなかなか成長しない人は上の4要素のどれかを大抵ないがしろにしたままだと感じています。
逆に言えば、成長曲線はある程度平等に敷かれているということでもありますから、TDL.でコツコツ頑張ってみるのがよいでしょう。
2.実際に作曲を始めてみよう
長々とここまで語りましたが、ここから「1曲目完成までの理想チャート」について(個人の考えにはなりますが)書いていこうと思います。

1-PC、機材を用意
・スマホ等でも作曲アプリはあるが、相当な忍耐力がないとかなり苦しい。
大学用のノートPCでも十分。
・外部機材はなくてもよいが、最低でもヘッドホン(イヤホンでもまぁよい)、MIDIキーボード(PC内の音源を演奏できる鍵盤)などがあると嬉しい
・オーディオインターフェース購入をお勧めするサイトが結構あるが、ギターの収録とかしないなら後から購入でよい
↓
2-自分の目指したい曲やアーティストについて分析する
・○○の曲が好き、○○のような雰囲気を目指したい、といったざっくりの目標を決める。
作曲時のリファレンス(お手本)を定めるのはどんな時も重要
↓
3-2で決めた目標から、作りたい曲の「ジャンル」を決める
・たいていの人間はJ-popやrockといったざっくりとしたジャンルについてしか知らないため、ここで躓くこともままある。
・例えばrockの中にも王道rock, alternative rock, post rock等の枝分かれがある。
・dubstep, house, trance, electronica等、電子音楽の名称はさらに多い。
・独力で調べるより、Discordで質問してしまうのがよい。(Question→この曲ジャンルなに?総合スレ など)
・複数のジャンルの要素が含まれている曲もかなりあるが、その場合一つのジャンルに一度フォーカスするのがよい
↓
4-DAWソフトを選ぶ
・作曲の土台となるアプリケーション。イラストでいうとibis paintやクリスタみたいなもの
・曲のジャンルごとに適性の高いDAWソフトは異なる。ここを正しく選ぶことで、参考にできる情報の量が増える
電子音楽よりならableton liveやFL studio,生音系ならCubase, Studio one等。
・ここもTDL.メンバーに直接相談するのが吉。また大抵のDAWは試用期間があるので、とりあえず無料で試してみるのもよい。
・DAWの操作方法については、DAWを出している会社や解説しているサイト等を参照
↓
5-ジャンルのチュートリアル視聴
・「○○(ジャンル名)+how to」とかで検索すると、そのジャンルのオーソドックスな作り方を解説している動画=チュートリアルが見つかる。
・複数視聴して、自分の気に入った作り方をつぎはぎで合わせるのもあり
・マイナーなジャンルだとチュートリアル数が少ない場合もある 関連するメジャーなジャンルからアプローチするのも可
・本当に最初はチュートリアルの内容丸パクリでいい 皆そうして生きてきた
・有料音源が出てきたら、代用できるものがないか質問してみよう
↓
6-頑張る
・頑張って完成させる。
・簡単なループのみでもよい、尺が短くてもおk
・疑問点はとにかく質問、クオリティは10点でもいい 完成させたやつが偉い世界
・間に合わない場合、反省

7-その他
・コードやメロディの音楽理論はどんなジャンルにも伴う。soundquestで学ぶのがおすすめ。
・作曲関係の用語はほぼすべて初見になるため、面倒だがちゃんと調べよう
この記事でわからなかった言葉も、もちろん調べてね
偏ったDTM用語辞典
https://www.g200kg.com/jp/docs/dic/distortion.html
・その他便利サイト bpm計測や音階、作詞等
https://tomari.org/main/java/oto.html
https://kkkgg.github.io/chord_finder/index.html
https://o-to.khufrudamonotes.com/o-to-reverse-lookup-fingerboard#google_vignette
https://kujirahand.com/web-tools/Words.php
・無料のプラグインでも優秀なものは多い。
新歓鯖にも情報はあると思うが、以下にも一例を貼る
https://kilohearts.com/products/kilohearts_essentials
https://www.meldaproduction.com/
https://labs.spitfireaudio.com/
https://www.native-instruments.com/jp/products/komplete/bundles/komplete-start/
・困ったらAIに聞くのもよい。
chatgpt,gemini等
・youtube,twitterにもいろいろ情報はあるが、ショート動画系のtips等では特に「その動画の作り手が自分と同じジャンルについて話しているか?」は気にするようにしてほしい。
ジャンルの違いによってセオリーは異なる場合があるため。
「正しさ」は人によって異なる
3. 初心者の限界について
ここまで、1曲目を作る際のチャートについて話しました。
TDL.では毎月EPを開催しているので、月一曲を継続目標としていくのがよいと思います。
おそらく、1曲目を作る間はわからないこと、うまくいかないことだらけで、正直「作曲の楽しさ」を100%実感するのはかなり難しいと思います。
しかし1曲目は実質的な通過儀礼です。
1曲目を完成させたとき、おそらくある程度DAWの見方は理解できているはずだし、完璧ではないものの音楽理論やエフェクター・音源の理解が進んでいることでしょう。
まず見様見真似の状態から開始して、一曲作るごとにコード進行、ベースサウンド、メロディリード、サウンドエフェクト等、一つずつ理解して独自の要素に置き換えていき、最終的に自分だけが作れる曲ができていく という流れを目指すことをお勧めします。
2曲目以降も、チュートリアル視聴や情報収集→試行錯誤、という流れは変わりません。
また、作曲に取り組むほど耳が音の各要素に対して敏感に感応するよう順応していきます。
初めのうちはリファレンスの楽器構成すらわからなくても、作曲を続けていけば音の大小、広がり、レイヤーの数、倍音の特徴など、細かい点まで聞き分けられるようになっていきます。続ければ続けるほど、作曲をよりうまく、楽しんで行えるということです。
しかし同時に、初心者ではMIXの精度にどうしても限界がある、ということでもあります。
サンプル・音源の音選びのセンスも、実質的には経験量の積み重ねと直結しています。
アナライザー等を活用し、数字やデータから音の良し悪しを判断する技術を身に着けると大変便利です。
最初のうちは、とにかく完璧な曲を作るということ以外に、自分なりのモチベーションを見つけることで作曲を継続できるようにするのがよいでしょう。
「最適解」を定義するためには、一度すべての情報と経験、手段を網羅してから判断する必要があります。その手助けとして、ぜひTDL.を活用していただきたいです。
以上、cruxでした。
参考になれば幸いです。
まだわからない点などあれば、新歓鯖等にて質問ください。
(文責:crux)
この記事はTsukuba DTM Lab.新歓アドベントカレンダー2026 4日目の記事です!他の記事も良ければ是非ご覧ください!
tsukubadtm.hatenablog.jp
